こんにちは、慎太郎(@shintaro_163cm)です。
ドラムの練習と言えば、練習パッドを用いたスティックコントロールや、曲のコピーをすることが挙げられます。
こういった練習をしていると技術は身に付くのですが、即興演奏いわゆるアドリブをきかせることが難しくなってきます。
決められた形の演奏を続けていると、今叩いているもの以外は不正解と錯覚してしまいます。
曲の通りに叩けるようになるのも大事な事ですが、アドリブ演奏が出来ることも同じぐらい大事です。
という事で今回は、曲のコピーをしている人がアドリブ演奏を出来るようになる練習方法を紹介します。
参考になれば幸いです。
目次
アドリブ演奏をする為に大事な考え方
いきなり練習方法に入る前に、アドリブ演奏をする上での考え方を書いておきます。
これを頭に入れたうえで練習すると、得られるものが大きくなります。
最初はダサくて当たり前
アドリブと言うと、ジャムセッションやジャズなどが挙げられます。
こんなやつ
格好良いですね。
こうした曲は、大枠の曲の構成や終わり方だけを事前に決めておき、各パートのソロやフィルインは即興演奏で成り立っています。
それにしてもセンスのあるフレーズばかりですね。
もちろん僕らも、このような演奏を目指してアドリブの練習をするのですが、多くの場合はダサいフレーズを叩いてしまうところから始まります。
今までアドリブの練習をしてこなかったので当然です。
悔しいですが、最初から格好良いフレーズを叩けるのは天才ぐらいです。
なので、アドリブの練習とは今のダサいフレーズをいかに格好良く出来るか?と言う考え方が大事になってきます。
センスは持ち合わせるものではなく磨くもの。そう思ってめげずに練習をすることが上達への一番の近道です。
組み合わせを駆使する
アドリブをしよう!と言われると、何だか難しいフィルインを叩かなければいけないと思い込んでしまう事が多いです。
ですが、実際はそんな高度な事はあまりしていません。
アドリブ初心者がまず意識しなければいけないのは、今の自分はどんなフレーズが叩けるのか?と自問自答することです。
具体的な方法ですが、まずはあなたが今までコピーしていた曲のフィルインを思い出しましょう。どんな簡単なモノでも大丈夫です。
いくつか思い浮かびますよね。
思いついたのがこの2つなら、これを合体します。
このように組み合わせるだけでも、立派なアドリブです。
ドラムは自由度が高い楽器である
ギターやベース、キーボード等には音階が存在し、決められた音を出す必要があります。
それに対し、ドラムには音階が存在しません。
そのため、自分でフレーズを考えて叩く事が重要になります。
それは、あなたが聞いている曲のドラムにも当てはまります。
つまり何が言いたいのかというと、リズムパターンやフィルインには決まった答えがありません。
曲のルールとしてすべて決められたフレーズを叩くのではなく、ドラマー自身が「こう感じたからこういう風に叩こう」と考えて叩いているだけなのです。
もちろん他の人が叩くと、また違ったフレーズになります。
こんな経験はありませんか?
ドラムに注目しながら曲を聞いている時に
「自分ならこんなフィルイン叩くなぁ」
「ここはスネアドラムを減らした方が格好良いんじゃないのかな」
これはアドリブの第一歩となる考えです。
アドリブをするうえで最初にやってくる問題は、曲の中で叩いているフレーズと違う事を叩くと不正解だと感じてしまう事です。
このような考え方を改め、何を叩いても良いんだ、自分がこう思ったからこんなフィルインを叩くんだ、と前向きな気持ちで臨みましょう。
アドリブ演奏の練習方法
それでは具体的なアドリブ演奏の練習方法について解説していきます。
大きく分けると3つありますので、好きなものを試してみてください。
うろ覚えの曲を叩く
曲は何でも大丈夫ですが、なるべくあまり覚えていない曲を選んでください。
しっかり覚えていると、決められたものしか叩けなくなるので注意です。
通勤中に何となく聞いている曲、街中で流れて気になった曲。そのぐらいのものが丁度いいです。
その曲を流して演奏してみます。
リズムパターンが違っていようが、フィルインが見当違いのものを叩こうが気にせずに叩きます。
同じ曲を何度も叩くうちに、良いフィルインが浮かんだりします。
「元の曲のフィルインと違うけど、このフレーズありだな」この感覚を目指してください。
この練習を繰り返して、咄嗟に叩けるフレーズを増やしていきます。
ドラムが入っていない曲を演奏する
例えば弾き語りの曲にドラムを合わせてみます。
有名曲だとこんなものがありますね。
この曲のギターフレーズに合わせてリズムパターンを作り、歌の合間にフィルインを叩きます。
全編通じて叩くのが難しい場合は、1番だけでも大丈夫です。
ドラムのフレーズ構築には、音楽理論よりも聞こえてきたものに対応する能力が必要になります。この練習はその対応力を鍛えることが出来ます。
この練習を繰り返しすることで、どんな曲でもドラムを叩くことが出来ます。
弾き語り、ピアノソロ、サックスアンサンブル、ゲーム音楽など、色々手を出してみましょう。
ライブ版と聞き比べる
あなたの好きな曲に、ライブバージョンの音源があるのか探してみてください。
見つかったら、いつも聞いているスタジオ録音版とライブ版を聞き比べてみてください。
よくよく聞いてみると、リズムパターン、フィルインが異なっていることがあります。
先述したようにスタジオ版をずっと聞いていると、このフレーズ正解でそれ以外は叩いちゃダメ!と考えてしまいます。
ですが、叩いている本人が違うフレーズを叩いているのを聞くと、「そんなにこだわりすぎなくても良いのか」と考え直すきっかけになります。
実際に叩く練習ではありませんが、意識を変えるためには大切な「聞く練習」だと考えているので、ここに書かせていただきました。
さいごに
というわけで、ドラムのアドリブ能力を鍛える練習方法を紹介しました。
曲のコピーは言わば安全圏での練習に対し、アドリブ力向上の練習は未開の地を冒険をするようなものになっています。
そのため、長年ドラムを叩いているけどアドリブ(即興演奏)は怖い、という声も少なくありません。
ですが、音楽は枠にはまったものではなく、その場の勢いで素晴らしい演奏が出来ることもある、という事を知っていただきたくアドリブについて書かせていただきました。
最初の一歩を踏み出すのは大変ですが、音楽の聴き方が変わってくるぐらい良い影響がおこるのは間違いありません。
ぜひ勇気を出して挑戦してみてください。
読んでいただきありがとうございました。
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