こんにちは、慎太郎(shintaro_163cm)です。
ロックやポップス、ハードロックやファンクを叩いてきたけど、そろそろジャズに挑戦してみよう!と思う方は多いと思います。
もちろん、僕もそう思う1人でした。
ジャズの有名なアーティストを全く知らないままにTSUTAYAに向かい、ジャズコーナーで適当にCDをレンタルしていたのを覚えています。
その時の感想が
なんかサックスめっちゃ吹いてる
サックスのソロ長いな
ドラムソロスネアめっちゃ叩いてる
.........
あ、終わった
つまりサッパリ分かりませんでした。
そこから先輩や先生に何とか教えてもらいながら、ようやく聞けるようになり、ジャズの楽しさを知っていきます。
人によっては、ジャズを一度聞いただけで「よく分からん」で終わってしまうこともあるかもしれません。
それはミュージシャンとしてはとてももったいないので、今回はジャズの曲構成について解説します。
ジャズの構成を体感できる練習方法も教えますので、これを機にジャズを身近に感じましょう!
目次
ジャズの形式
ジャズの構成
早速ですが、ジャズの簡単な構成を紹介します。
イントロ
↓
テーマ
↓
ソロ
↓
テーマ(エンディング)
例外はあれど、大体この構成で成立していることが多いです。
実際に曲を聴きながら、構成を考えてみましょう。
今回はジャズスタンダードの中でも有名な曲、ヘレンメリルが歌う「You'd Be So Nice To Come Home To」を使用します。
0:00~ イントロ
ジャズのイントロは短いパターンが多いです。
0:07~ テーマ
主役です。聞き惚れましょう。
1:09~ ソロ
ピアノ、トランペットのソロです。この辺りで分からなくなる人が多いはず。
3:07~ テーマ
戻ってきました。終わりに向かいます。
4:12~ エンディング
イントロ同様あっさりしていることが多いです。
まずはこの流れを理解しておきましょう。
特に気をつけておくべきなのは、テーマとソロの境目です。
いつソロパートに入ったのか?いつテーマに戻ってきたのか?ここが曖昧になっていると、全ての感情がなくなって付いていけなくなります。
小節を数える
構成がわかると、次の疑問が生まれます。
そうです、どんな法則でソロを演奏する楽器が変わるのか?です。
その答えは小節を数えることです。
めちゃめちゃざっくりですが、「You'd Be So Nice To Come Home To」の楽譜を作ってみました。
歌詞のみなので曲を流しながら、感覚的に読んでみてください。
※ジャズの譜面はイントロを書いたり書かなかったりします。今回は書いていません。
You'd_Be_So_Nice_To_Come_Home_To
最初のYou'd beはアウフタクト(助走のようなもの)なのでカウントせずに読んでください。
数えてみると32小節ありますね。
ちなみに、ジャズは8小節ごとに展開が変わることが多いです。
この曲の場合、
Aメロ8小節
Bメロ8小節
Aメロ8小節
Bメロ8小節
と考えることができます。
このような展開をABAB形式といいます。
ここからがジャズならではの特徴なのですが、なんとこの32小節を延々と繰り返しまくります。
テーマはもちろんピアノソロやトランペットのソロも全部繰り返しています。
歌を覚える
ここからは皆さんに頑張っていただくパートとなります。
まず、「You'd Be So Nice To Come Home To」のテーマのメロディを覚えましょう。
歌を覚えると言っても、たった32小節です。それに、先ほどABAB形式の構成と言いましたが、この形式の名の通りほとんどメロディが似ています。
違うのはBメロの後半部分だけ。
ガッツリ歌えなくてもいいので、鼻歌が歌えるぐらいになるまで聞いて覚えてください。
覚えたら、次は↑の動画と一緒に歌います。
この曲はテーマ、ピアノソロ、トランペットソロが全て繋がっています。
テーマはヘレンメリルと一緒に歌い、ピアノソロが流れても繰り返し「you'd be so~♪」と歌を歌い続けます。コードが同じなので歌えるはずです。トランペットソロでももちろんテーマを歌います。
トランペットの音が大きいのでつられそうになりますが、「you'd be so~♪」と根性で歌ってください。
3周歌い終わったと同時にテーマの入り口が始まったら成功です。
慣れていくと、ジャズは同じ流れ(メロディ、コード)を繰り返しているということが分かると思います。
聞きやすくて理解しやすいジャズ
ということで、ジャズは
ジャズならではの構成に慣れる
小節を数える(形式を理解する)
メロディを歌えるようになる
この辺りを気を付けておくと、聞きやすくなります。
もちろん、演奏曲やアーティスト、バンド編成によって変動はします。
今回紹介した「You'd Be So Nice To Come Home To」のようなABAB形式の他に、代表的なもので言うとAABA形式やABAC形式というものが存在します。
一気に紹介しようと思ったら文字数がえらいことになるので、聞きやすい曲をいくつかピックアップしましたので聞いてみてください。
ちょっとした解説も挟んでおきます。
Lullaby of Birdland
ジャズの中でも有名な曲なので、聞いたことはあるのではないでしょうか。
AABA形式の進行となっています。
テーマ→ピアノソロ→テーマというシンプルな構成なので、曲を追いやすいですね。
You Are My Sunshine
こちらも有名な曲です。
ABAB進行となっています。
こちらもテーマ→ピアノソロ→テーマなので迷いにくく聞きやすいです。
イントロとアウトロを似せているのがめちゃめちゃオシャレですね。
Fly Me To The Moon
ボサノヴァバージョンでも聞き馴染みがある名曲です。
ABAC形式の曲です。
ビッグバンドの演奏なので盛り上がり方がはっきりしており、わかりやすくなっています。
Days of Wine & Roses
こちらはボーカルがいない、いわゆるインスト曲です。
ABAC形式となっていますね。
楽器のみだと展開の移り変わりが分かりづらくなりがちですが、このバンドの曲はかなり分かりやすいのでぜひ他の曲も聴いてみてください。
さいごに
いかがだったでしょうか。
僕なりにジャズの曲構成について解説してみました。
分かりやすく解説したつもりですが、意味不明だわかんねぇって方は遠慮なくおっしゃってください。
構成が分かるとOK!ではなく、テーマの歌い方やソロのアプローチの方法、コールアンドレスポンスなど、ジャズの聞きどころは他にもたくさんあります。
今回は、あくまでジャズの入り口についてのお話です。
これをきっかけにジャズ聴いてみようかな、という方がいらっしゃったら幸せです。
読んでいただき、ありがとうございました。
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